プロフィール
沖縄県大宜味村で陶芸工房を営んでいます。↓蛍窯HPもご覧ください!
ウェブサイトURL:http://www.yamagami-manabu.com/
(移転・リニューアルしました)

2012年10月06日

陶展「月夜の珊瑚」を終えて by 山上學

個展の直前には台風16号が直撃しました。
猛烈だった17号では、被害も出ました。
(これについては後ほど妻が書くと思います)

台風17号3.jpg

とにもかくにも無事個展を開催でき、家も守れた事に感謝です。


*  *  *

今回の個展では、初日早々に、私と同じくものづくりであられたという初老の紳士が現れ、臥位のシーサーの大きく開けた口に入れた電球がむき出しであることを指摘され、目がくらんでしまいシーサーが生きない、紙などで光を覆うとより良くなりますよと助言をいただきました。
ふと思いついて、DMの作品「月の石」をかぶせてみたところ、月を呑みこんだような幻想的なシーサーが出現しました。作る際に意図した以上のエネルギーが生まれ、自分でも驚きました。
このような、観る方を巻き込んだ即興的な出来事が、個展をする醍醐味のひとつです。
(写真がないことが悔やまれます・・・)

posted by じんじん at 11:27| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

「月夜の珊瑚」 by 山上學

僕は沖縄に住んでいるとはいえ、ナイトダイブはおろかダイビングもしませんが、月夜に照らされた珊瑚はさぞきれいだろうなと、ダイバーになったつもりで想像して楽しんでいます。

水面に映しだされた月が底に沈んで珊瑚と同化します。
僕の意識は次第に珊瑚になり、海底から月を眺めます。波紋の向こうの月光を鑑賞します。


最近では夏の満月の頃に産卵する珊瑚の幻想的な映像がよく紹介されていますが、珊瑚は分裂による自己増殖のほか、植物が風で種を遠くに飛ばすように卵を波や潮流で遠くへ運び、新たな土地での繁栄を試みます。まるで海の旅人の様です。

珊瑚はさまざまな生き物の住処となっているだけでなく、光合成を行い酸素を発生するため海の熱帯雨林とも言われるそうです。その再生に月の満ち欠けが関係しているということ、月という存在が人間も含む地球の生命の営みに大きく作用するという神秘、エネルギーの美しさを今回の個展のテーマとしました。

月は満ち欠けにより毎月生まれ変わる不死のシンボルとされており、一説には月に一番近い山、富士の名は不死からきているともいわれています。
月面には生命の気配がかけらもなく、それが地球に送り届ける青白い光はどちらかというと冷たく非生命的ですが、そんな月が生命と深く関わっていたり、人を狂わせたり、創作意欲をかき立てたりする逆説的なところが興味が尽きません。そんな事を考えていると、種田山頭火の「月も水底に旅空がある」の句がふっと頭をよぎりました。
posted by じんじん at 10:40| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月01日

大阪個展のお知らせ

2年ぶりに阪神百貨店で個展です。

タイトル「月夜の珊瑚」にちなみ、月にインスパイアされた古今東西の地球上のひとびとが残してきた創作のなかの、おもに文字表現に触れてみましたが、山の端にのぞく月に恋する女性をたとえたり、水面に揺れる月を愛でてみたり、悩める自分を投影してみたり・・・なんとまあ多様なモチーフに使われていることでしょう。ふだんほとんど縁のない万葉集から近代/現代の短歌・俳句・詩に接し、心豊かになれたのでした。

「ここにも心にもあらでかくまかるに、昇らんをだに見おくり給へ」  (竹取物語)

猫のあたまにあつまれば、光は銀のごとくなり、
われらが心に沁み入れば、月かげ懺悔のたねとなる。(月光礼讃/北原白秋)



一方珊瑚のほうは、古いものはほとんど出てきませんでした。その理由は、つい数十年前までは珊瑚の生息する南国の地は、ひとびとにとっては不衛生な未開の地であり、交通事情もあり、観光で訪れたり移り住んだりする人もほとんどいない、辺境の地であったからだと、どこかで読みました。(アメリカがハワイを観光地化したあたりから南国に対する憧れが一般化したらしいです。)
でも知ってしまった今、神秘的で美しい珊瑚は私たちを惹きつけて止みません・・・。

さて、「月夜の珊瑚」はあなたに何を想起させますか?

阪神DMネット用.jpg

平成24年9月19日(水)→25日(火)
阪神梅田本店9階:美術工芸サロン
午前10時〜午後8時(最終日は午後5時まで)

阪神百貨店:06−6345−1201

幻想的・神秘的な“月夜の珊瑚”をモチーフに制作した、
陶板や照明器具、キャンドルスタンド、日常雑器などを展示即売いたします。
posted by じんじん at 11:46| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月20日

「サンゴなうつわたち」開催中です

「サンゴなうつわたち」at ZUK(那覇国際どおり・三越デパートとなり)

今日からはじまりました。
plate.jpg

oval.jpg

mug.jpg

flowerstand.jpg

coralcolorplatelisa.jpg

bluedisplay.jpg


山上學がデザインし、hotaruというブランド名で、価格を抑えたカジュアルなシリーズをつくりました。

沖縄のエメラルドグリーンの海や、砂浜で踏みしめたサンゴの白いかけらを思い起こさせるような器をめざしました。

海で拾ったサンゴを使って型押しし、ナチュラルな風合いを出しています。

珊瑚の美しさは、沖縄の環境のバロメーターでもあります。
珊瑚礁が作る美しい沖縄の海を守ることについても、心を向けていきたいです。

会期:7月20日(金)〜8月5日(日)
月 - 金: 10:00 - 22:30
土 - 日: 9:30 - 22:30

会場:ZUK3Fギャラリー(国際通り三越デパート隣)
098−943−2109

posted by じんじん at 16:19| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月12日

「サンゴなうつわたち」

那覇国際どおり・三越デパートとなりのZUKにて、
展示会「サンゴなうつわたち」を開催します。

サンゴなうつわチラシ450.jpg

会期は7月20日(金)〜8月5日(日)
月 - 金: 10:00 - 22:30
土 - 日: 9:30 - 22:30

hotaruというブランド名で、価格を抑えたカジュアルなシリーズをつくる、という試みです。
今回は、サンゴのイメージのうつわです。


会場:ZUK3Fギャラリー(国際通り三越デパート隣)
098−943−2109
posted by じんじん at 15:32| Comment(0) | プロフィール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月17日

せせらぎのカハビラVOL3

やば。2ヶ月以上も空いてしまいました・・・
が、生きております。

今週末23・24日には、3回目となる「せせらぎのカハビラ」を開催します。

23日には、民族音楽を現代のテクノロジーで表現する、ユニークかつオリジナルなミュージシャン
コウサカワタル氏(那覇在住)のライブがあります。

詳細はこちら
posted by じんじん at 22:12| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月05日

第9回いぎみてぃぐま あすから

2012年の「いぎみてぃぐま展」は明日から、
つまり、4月6日・7日・8日(金・土・日)です。

ただいま、近くの喜如嘉ターブクのオクラレルカも、最高に見ごろです!!!

お天気も良さそうで、楽しみ。

今年は、やきものを中心に、新しい出展者が4〜5名初お目見え!

笑味の店も出店しますよ〜。

<第9回いぎみてぃぐま>
開催日:2012年4月6日(金)〜8日(日)
場所:大宜味村農村環境改善センター・大宜味村立芭蕉布会館
時間:10:00〜18:00(最終日は17:00まで)
・木工・陶芸実演(随時)
・芭蕉布の苧積み(うーうみ=糸作り)実演 ※4月8日(日)は午前10時〜午後3時(途中昼休憩あり)

お問い合わせ:大宜味村役場産業振興課
電話 0980-44-3232

第9回いぎみてぃぐまファイル表.JPG

posted by じんじん at 21:41| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月06日

珊瑚たまごのつくり方

「うぎゃあ」に出品している作品のなかの「珊瑚たまご」は、
滞在中のオーストリア人ウーファーが作ってくれました。

coral eggs.jpg

山上から伝えられた、珊瑚たまごを作る心がまえのようなものを
彼女なりに解釈し、言葉にしてくれました。

・・・・・・

◇珊瑚たまごのつくり方◇

粘土の小さな一片から珊瑚たまごを作る過程で、命が吹き込まれる。その行程は、意識がありかつ無意識の状態で行われる。意識と無意識の間を行き来する瞑想の流れのように、片方が欠けることはありえない。柔らかい土の感触が肌にふれる瞬間とその感触に集中して初めて、どこからともなく湧き出る思いや感覚を受け入れるために意識を開放することができる。私は伝導者となり、それらの思いは私から素材に、たまごに、ダイレクトに入っていく。

たまごを作るにはまず、完全な球を作る。手の平で球を転がしながら、ラジオがら流れ出る音楽に身を任せる。サイズがさまざまであるように、球の質自体も音楽の色々なリズムに作用される。はじめは冷たい球は、私の手のひらで転がされ形を成していくうちに次第に暖かくなる。球の中で何かが育ち、柔らかい光を放ち始めているかのように。

球の形ができ、ほんものの珊瑚を使って紋様を押すと、それは珊瑚たまごになる。たまごはひとつひとつ違う。その表面は変形し、形は崩れる。それでいて、それぞれのたまごには完璧な球が存在する。沖縄には「てーげー」ということばがある。それは、沖縄の人のいい意味での「抜き」を表す言葉であるように思われる。見ためには不完全でも、何か大切なものが中に隠れていることを暗示する、あたたかいことばだ。珊瑚たまごは、「てーげー」のシンボルである。(リサ)



THE PROCESS OF MAKING CORAL EGGS

Underneath the coral mushrooms coral eggs are spread out, like apples that have fallen from a tree. But other than apples they have all kinds of sizes and shapes and seem to hold a life of their own within. Their surface is not even like the skin of an apple or the shell of a bird's egg, but rough, vibrant and glowing.

During the process of the making of the coral eggs from little pieces of clay life is being breathed into them. It is a process that takes place in a state of consciousness and unconsciousness at the same time. One cannot be without the other, it is like the flow of meditation, where both streams of consciousness merge. Only by focusing on the moment and concentrating on the cool touch of the soft clay on my skin it is possible to let go, let my mind be open for thoughts and feelings that seem to come out of nowhere. I become a conductor for those thoughts and feelings. They go right through me into the material, into the egg.

In the beginning of each egg there is a perfect ball of clay. A perfect ball is hard to make, rolling it between the palms of my hands. It is a little bit easier when the egg is only as small as a pearl, but harder when the egg is bigger. While rolling the balls I follow the music that comes from the radio in Manabu's studio. As well as their sizes vary they are therefore also influenced by various rhythms. The clay feels cool at first, but warm at the very end, when I put the egg into the bowl to airdry. Rolling the balls I can feel how they are gradually getting warmer while taking their shape, as if something is growing from inside and softly starting to glow.

When the balls have taken their shape they become coral eggs. With a round piece of coral natural patterns are imprinted on their surface. Each egg is different from one another. Their surface becomes altered and uneven and torn apart, their shape bruised - never changing the fact that there is a perfect ball within each egg. On Okinawa there is a word that describes the roughness of the people compared to the people living on the mainland of Japan: TEHGEH. It is a kind, warm word, describing the imperfection of outside apperance while at the same time there is something precious hidden inside. The coral eggs are a symbol of TEHGEH.(Lisa)

posted by じんじん at 08:38| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月05日

「うぎゃあ」搬入

はっ気がついたら2月は一度もブログを更新していなかった・・・ショック・・・

FB■.jpg

明日から、沖縄県立博物館・美術館 県民ギャラリー にて
TOUGEI-OKINAWA2012「うぎゃあ」という陶芸作品の展示会が開催されます。

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★TOUGEI-OKINAWA2012「うぎゃあ」★
2012年3月6日〜11日(9時〜18時/土日は20時まで)
沖縄県立博物館・美術館 県民ギャラリー にて
入場無料!

★アジアから陶芸の未来を考える シンポジウム★
3月10日(15:30~18:30) 入場無料!

===========================================
「TOUGEIは世界共通のキーワードだ!」
東洋の芸術と言われる陶芸が、工芸の領域をはみだして人の歴史や文化、

言葉を超えたアートという国際的に新たな価値を生むとしたら、西洋のそれではなく

アジアの中でその価値観が再編され、発信されれば面白い可能性が広がるのかもしれない。

沖縄が今後、そのアジアの中心になるとしたら。。。


参加者

黃耿茂 Joe Huang (芸術家) 

許芝綺 Chih-Chi Hsu(芸術家)近藤高弘 Kondo Takahiro(陶芸家、美術家)
翁長直樹 Naoki Onaga (フリーキュレーター)
神戸憲治 Kenji Kanbe (デザイナー)
===============================


http://www.tougei-okinawa.com/


出展作家の一人して、今日は山上は搬入に行っております。
うぎゃあチラシ表.pdf
うぎゃあ裏3.pdf

以下、今回企画に当たっているプロデューサーが熱く語っている展示会紹介文です。




  ★  ★  ★




本展示会は国立台湾工芸研究発展中心という台湾の国立施設の協力により、

表現陶芸の作品がアジアを超えて注目される作家の創造的な作品を展示することができました。



沖縄の作家の挑戦と同じく、その作品に込められた挑戦は、陶芸という伝統技術と表現という

創造性がかけ合わさったこの上ない世界共通の感覚的な言語コミュニケーションなのかもしれません。



ご来場の皆さまには従来の陶芸のイメージを覆し、

陶芸(TOUGEI)というキーワードが単に地域の工芸であるだけに留まらず、

物理的にも精神的にも世界へ向けて無限の広がりを秘めていることを知っていただけたらと思います。

陶芸という工芸の秘められたエネルギーを感じていただければ幸いです。



また、海外作家や県外作家との交流シンポジウムにご参加いただいて、より深く、より広く陶芸を意識することは、

世界で共通したコミュニケーションの方法を得ることになるはずです。



本展で展示されている作品は、出身地は違えどもアーティストが一人ひとり違う感性や

アイデンティティを持った人間個人としての純粋な表現を形にしたものです。

伝統的な陶芸という技術によって作られてはいますが、歴史や技術の知識、

言語の違いや育った文化の違いなどを一切意識することなく。

ご鑑賞いただく皆さま一人ひとりがアーティストと同じ人間個人として見たままに感じていただくことで各作品、

つまり各作家個人との対話を楽しんでいただければと思います。



皆さまがARTを通すことで、何の境界線もない無限の範囲でコミュニケーションができることを

実感していただくことが何よりの願いです。



TOGUEI-OKINAWA実行委員会







posted by じんじん at 15:34| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月31日

12回めの誕生日とピーターパン

きのうは長男の誕生日。12歳。
干支が一巡りしたこともあり、来年中学生になることもあり、親としてちょっと感慨深い。
気がつくと、山上は、長男が誕生したちょうどその日に着ていた赤いシャツを着ていました。
(服を買わないってのもいいもんだな、とわけのわからないコメント)

「刺身をこれ以上食べられないくらい腹いっぱい食いたい」
というリクエストに応え、
今回ばかりは、たくさん買い込み、もう食べきれない・・・!と言わせました。
ちなみに好物は、マチという魚の皮付き、だそうです。

話は変わりますが、今、改めてピーターパン(岩波少年文庫)を読んでいます。
色々な人がリメイクしたり関連の映画を作ったりと人々を魅了してやまないお話。

お母さんの口の横についている、誰も手に入れる事のできないキス、そのキスとそっくりなピーターパン・・など、素敵な描写が随所にあって、どきどきしながら読みます。

親の立場としてとくに印象に残るのが、

「子供達は、世の中で一番心の冷たい人みたいに、とんではねて、どこかへいってしまいます。こどもってものは、そういったものなのです。でもかわいらしいものです、そして、うちのひとのことなど、ちっとも考えずに、自分だけ楽しく遊んでいます。やがてうちが恋しくなると、平気な顔で親のところへもどってきます。おとうさんとおかあさんは、ピシャリとぶったりしないだろう、やさしくだきしめてくれるだろうと、信じ込んでいるのです。」

「おかあさんなら、いつでも犠牲になってくれるということを知っていました。どの子でも、おかあさんのそういうところを心得ていて、そういうおかあさんをばかにしているくせに、いつでも利用するのです。」

といった記述。そうか、親に感謝するなんて、こどもにわかるわけがないし、自分も、ずいぶん大きくなるまでわからなかった、いや、今でもわかってないのかも・・・「感謝の気持ちが足りない」なんてよく説教してしまうけど、感謝の気持ちを理解しているかのような発言や行動は、ただの「ふり」なのかも・・・それより私は、子供というものが信じている、いつでもやさしくだきしめてあげるようなお母さんだろうか・・・。

残酷。独善的。飽きっぽく、常に動き回っていて、ボスのように振舞う、ピーターパンのキャラクターのイメージが、長男と重なる、と、あるウーファーがいいました。妙に納得。(ウェンディーのお母さんのキスみたいかどうかは別にして。)
posted by じんじん at 15:29| Comment(0) | 家族・日常ネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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