プロフィール
沖縄県大宜味村で陶芸工房を営んでいます。↓蛍窯HPもご覧ください!
ウェブサイトURL:http://www.yamagami-manabu.com/
(移転・リニューアルしました)

2012年09月12日

「月夜の珊瑚」 by 山上學

僕は沖縄に住んでいるとはいえ、ナイトダイブはおろかダイビングもしませんが、月夜に照らされた珊瑚はさぞきれいだろうなと、ダイバーになったつもりで想像して楽しんでいます。

水面に映しだされた月が底に沈んで珊瑚と同化します。
僕の意識は次第に珊瑚になり、海底から月を眺めます。波紋の向こうの月光を鑑賞します。


最近では夏の満月の頃に産卵する珊瑚の幻想的な映像がよく紹介されていますが、珊瑚は分裂による自己増殖のほか、植物が風で種を遠くに飛ばすように卵を波や潮流で遠くへ運び、新たな土地での繁栄を試みます。まるで海の旅人の様です。

珊瑚はさまざまな生き物の住処となっているだけでなく、光合成を行い酸素を発生するため海の熱帯雨林とも言われるそうです。その再生に月の満ち欠けが関係しているということ、月という存在が人間も含む地球の生命の営みに大きく作用するという神秘、エネルギーの美しさを今回の個展のテーマとしました。

月は満ち欠けにより毎月生まれ変わる不死のシンボルとされており、一説には月に一番近い山、富士の名は不死からきているともいわれています。
月面には生命の気配がかけらもなく、それが地球に送り届ける青白い光はどちらかというと冷たく非生命的ですが、そんな月が生命と深く関わっていたり、人を狂わせたり、創作意欲をかき立てたりする逆説的なところが興味が尽きません。そんな事を考えていると、種田山頭火の「月も水底に旅空がある」の句がふっと頭をよぎりました。
posted by じんじん at 10:40| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月01日

大阪個展のお知らせ

2年ぶりに阪神百貨店で個展です。

タイトル「月夜の珊瑚」にちなみ、月にインスパイアされた古今東西の地球上のひとびとが残してきた創作のなかの、おもに文字表現に触れてみましたが、山の端にのぞく月に恋する女性をたとえたり、水面に揺れる月を愛でてみたり、悩める自分を投影してみたり・・・なんとまあ多様なモチーフに使われていることでしょう。ふだんほとんど縁のない万葉集から近代/現代の短歌・俳句・詩に接し、心豊かになれたのでした。

「ここにも心にもあらでかくまかるに、昇らんをだに見おくり給へ」  (竹取物語)

猫のあたまにあつまれば、光は銀のごとくなり、
われらが心に沁み入れば、月かげ懺悔のたねとなる。(月光礼讃/北原白秋)



一方珊瑚のほうは、古いものはほとんど出てきませんでした。その理由は、つい数十年前までは珊瑚の生息する南国の地は、ひとびとにとっては不衛生な未開の地であり、交通事情もあり、観光で訪れたり移り住んだりする人もほとんどいない、辺境の地であったからだと、どこかで読みました。(アメリカがハワイを観光地化したあたりから南国に対する憧れが一般化したらしいです。)
でも知ってしまった今、神秘的で美しい珊瑚は私たちを惹きつけて止みません・・・。

さて、「月夜の珊瑚」はあなたに何を想起させますか?

阪神DMネット用.jpg

平成24年9月19日(水)→25日(火)
阪神梅田本店9階:美術工芸サロン
午前10時〜午後8時(最終日は午後5時まで)

阪神百貨店:06−6345−1201

幻想的・神秘的な“月夜の珊瑚”をモチーフに制作した、
陶板や照明器具、キャンドルスタンド、日常雑器などを展示即売いたします。
posted by じんじん at 11:46| Comment(0) | やきもの・工芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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